名古屋クレストンホテルの組合結成の経緯についてはコチラ▼
営業継続、雇用継続を求めます!HMI系列の名古屋クレストンホテルで組合結成!
団体交渉4回を経て・・・HMIとの交渉状況
名古屋クレストンホテル分会は、「営業継続、雇用継続」を求めて、家主であるパルコとHMIとの契約について、その交渉経緯から追及し、HMI側の不当性を明らかにしてきました。しかし、現実的には名古屋クレストンホテルの営業継続、名古屋近辺のホテルでの雇用継続ができないことが明らかとなり、特別退職金の支払いについての条件の交渉に入っています。
この度の名古屋クレストンホテル閉館は、労働者に一切の責任はなく、HMI資本に全責任があります。しかも、閉館までの過程をみれば、HMIは2024年5月1日時点で、2025年8月31日で撤収することをパルコ側と合意していたこと、しかし、それを今年の1月15日の説明会まで、ひた隠しにしてきたことが判明しました。しかも、去年8月には、「パルコが改修工事を行う」ので、「お客様に迷惑がかかるから」という理由で、2025年8月以降の宴会予約、宿泊予約を受けないように社内通達を出していました。一体いつまで予約受付を停止するかも明示されない指示に、「閉館になるのでは」と感じていた労働者も少なくありませんでした。そもそもクレストンホテルはパルコの9階以上にありますが,8階までのたくさんの店舗には、「改修工事による休館」指示など全く出ていませんでした。この点についてHMI資本を追及すると、実際には改修工事についてパルコ側に確かめることもせず、HMI独自の判断で「予約停止」の指示を出したと言ってきました。ホテルにとって「予約停止」は死活問題です。こんな言い訳は通用しません。
HMI資本は、「雇用は守る」と言いながら、提示された配転先は遠方または今の業務とは違う業務であり、付帯する条件提示も一切なく、20人いる労働者のうち半分の労働者は退職を選択しています。さらには、7月31日のホテル閉館前に退職すれば、会社都合ではなく自己都合退職にする等、退職に際して何の保証もないと言って労働者に圧力をかけ、労働者を救済する対策を講ずるどころか、ホテル閉館まで労働者を縛り付け、使い捨ての道具のように扱っています。
以上のように、HMI資本の卑劣な策略によって、名古屋クレストンホテルに働く労働者が、労働して働く権利である労働主権と人権を踏み躙られたことを暴露し、特別退職金を要求して闘っています。しかし、HMIは、「パルコとは事業継続を求めてきちんと交渉した。1月15日に労働者全員に説明もした。」と繰り返し、なぜ、1月15日よりも前に労働者に説明しなかったのかという組合の質問には何も答えず、「労働者の人権を侵害するようなことはしていません。」と開き直り、特別退職金についてはゼロ回答です。
8月5日行われた団体交渉では、パルコとHMIとの交渉経緯、中身について明らかにせよと具体をもって追及し、追い詰められたHMI専務の西村氏は、何を問うても用意した原稿をひたすら読み続け、組合がさらに追及すると結局黙り込みました。
団体交渉において、道理は組合にあり、資本は自分のやっていることに道理がないことがわかっているからこそ、直接反論、回答することを避けています。
このようなHMIの対応を受けて、労評として、「労働者を使い捨ての道具にするな!こりないHMIに、ホテル・旅館労働者の怒りを叩きつけよう!」をスローガンに、名古屋と本社東京 での抗議行動、情宣活動を決行しました。
東京、名古屋でもビラの受け取りはよく、横断幕をみたり、ビラをよく見たり、関心を持ってくれた人が多くいました。今後も、HMI資本の悪行と、団結して闘う労働者の姿を社会的に明らかにしていきます!
▲東京HMI本社前での行動の様子
▲名古屋クレストンホテル近くでの行動の様子
5年前、石川県加賀温泉郷の「ホテル大のや」と「ホテル北陸古賀乃井」での不当な退職勧奨(5年前の石川県での闘いはコチラ)を行い、それに対して何ら反省もなく、こりずに労働者を使い捨ての道具として扱うHMIを、名古屋クレストンホテル分会は決して許しません。名古屋クレストンホテル分会と、過去、石川でHMIと闘い道理を通した、元「ホテル大のや」と「ホテル北陸古賀乃井」の労働者とともに、他のホテルの労働者が団結してたちあがることを、呼びかけていきます。
私たち、日本労働評議会(略称:労評)名古屋クレストンホテル分会は、HMI(ホテルマネジメントインターナショナル)ホテルグループの、名古屋クレストンホテル(名古屋市中区栄)の従業員で結成した労働組合です。
今年1月、HMI本社の専務から突然、今年7月31日で名古屋クレストンホテルを閉館すると言われました。閉館の理由もまともに聞かされず、会社は、「雇用は守る」と言いながら、実際にやっているのは一方的な解雇です。納得もいかないまま、会社に使い捨てられてはならないと、働いて生活する労働主権と、道具ではなく人間として扱われるべき人権を守るために、たちあがりました。
<名古屋クレストンホテルについて>
名古屋クレストンホテルは、1989年にオープンした、東海地方最大の繁華街、ビジネス街である名古屋市中区に位置する「名古屋パルコ」のテナントであり、65の客室とラウンジバー、チャペルなどがあります。立地の良さから、名古屋への観光など多くのお客様にご利用していただいていますが…、実は、従業員は20名で常に人手不足でした。過重労働のなか、お客様に心地よく利用していただけるよう、20名で頑張って働いてきました。
名古屋クレストンホテル公式サイト
<いきなり伝えられた閉館・・・>
今年1月、HMI本社(東京)から専務や人事部が来名し、名古屋クレストンホテルを7月31日で閉館すると従業員に伝えました。閉館については、現在、「大感謝祭」と表した宿泊プランなどを提供しているので、すでにご存じ方も多いと思います。
閉館にあたり、HMI本社が私たちに伝えてきたのは以下の内容です。
7月31日閉館に伴い、7月31日まで働いた人には、①有給の買い上げ、②夏のボーナス支給(6月30日締め)、③退職は会社都合扱いとする。しかし、7月31日以前に退職した人には、自己都合退職とし、有給買い上げも一時金支給もしない。
さらに、「解雇ではない」「雇用は守る」と言いながら、再就職先として会社が用意しているのは、京都や浜松など遠方しかなく、最も近い愛知県内ホテルは、今働いている職種とは全く違う仕事しかありません。今、ほとんどの従業員は、退職を選択せざるを得ない状況に置かれています。
そもそも名古屋クレストンホテルを閉館する理由については、HMIは、名古屋パルコにテナント契約を打ち切られたからという説明しかしていません。名古屋クレストンホテルの年間売上は、他の系列ホテルのなかでもトップクラスの予算達成率です。いつもご利用いただいているお客様からは「閉館しないで継続してほしい」という声が多くあり、経営的に赤字、あるいは赤字におちいるような状況では決してありません。
わたしたちは、名古屋クレストンホテルと、従業員の労働と生活を守るため、ホテルの営業継続、従業員全員の雇用継続を会社に要求しました。
ホテル・旅館で働く労働者はお客様のために働いています。会社の使い捨ての道具ではありません!
HMIホテルグループの、一方的なホテル閉鎖、従業員の解雇は今回が初めてではありません。2020年にも多くのホテルで一方的な不当解雇を行っています。このときも、コロナ禍ではありましたが、決して、経営が苦しくてどうしようもなく、ホテルを手放したのではありません。会社が儲けるための首切りでした。労評は、2020年、石川県にあったHMI系列の旅館の閉鎖と不当解雇に対して、1人の従業員のたちあがりから出発して労働組合をつくり、HMIと交渉した経験があります。
お客様に触れ、お客様のために細心の注意を払って働いている労働者の苦労も知らないで、お客様の癒しや、旅の良き思い出となるよう精一杯つくす、わたしたちの労働の誇りを踏みにじる…さらにはその生活までおびやかす、HMIのやり方を変えさせたい。そして、ホテル・旅館のサービス業に従事する全国の労働者が、自分たちの労働の誇りをもち、道理を通して働くことができるように、そんな思いをもって、わたしたちは労働組合を結成しました。
結成当日、ホテル近くで短い時間ですがビラまきを行いました。平日昼間で人通りは少ないなかでの情宣でしたが、「あそこのホテル閉館するの!?」「これは問題だね」「周りの知人にも話をします」と応援の声をいただきました。
名古屋クレストンホテルをご利用していただいた方、また、そうでない方にも、ご支持、ご協力を心から呼びかけます。応援、よろしくお願いします。